ダイニングテーブルは、ただ食事をするだけの場所ではありません。家族が集い、語らい、時には子どもが宿題をしたり、友人を招いてパーティーをしたりと、暮らしの中心にある大切な家具です。だからこそ、なんとなく選んでしまうと「大きすぎた…」「使い勝手が悪い…」「部屋の雰囲気に合わない…」なんて後悔につながることも少なくありません。
この記事では、特定の商品をおすすめするのではなく、あなた自身が自分や家族にとって最高のダイニングテーブルを見つけるための知識とヒントを、余すところなくお伝えします。この記事を読み終える頃には、きっとあなたもダイニングテーブル選びの達人になっているはず。さあ、一緒に後悔しないダイニングテーブル選びの旅に出かけましょう!
ダイニングテーブル選びで失敗しないための最初のステップ
理想のダイニングテーブル探しを始める前に、まずやるべきことがあります。それは、「現状把握」です。これをしっかりやっておくだけで、その後のテーブル選びが驚くほどスムーズに進みます。焦らず、じっくりと自分の暮らしを見つめ直すことから始めましょう。
まずは現状把握から!今の暮らしを見つめ直そう
「ダイニングテーブルで何をしますか?」と聞かれたら、あなたは何と答えますか?「食事をする」というのはもちろんですが、それ以外にも色々な使い方があるはずです。まずは、今のあなたの家で、ダイニングスペースがどのように使われているか、そしてこれからどのように使いたいかを具体的に書き出してみましょう。
- 誰が使いますか?(家族構成、普段食事をする人数)
- 主な用途は何ですか?(毎日の食事、週末の作り置き作業、子どもの勉強スペース、リモートワークの場所、趣味の作業台、友人とのカフェタイムなど)
- 来客はどれくらいの頻度でありますか?(月に数回、年に数回、ほとんどない)
- ダイニングで過ごす時間はどれくらいですか?(食事の時間だけ、日中ほとんどここで過ごすなど)
例えば、「平日は夫婦2人で食事をするだけだけど、週末は子どもたちが孫を連れて遊びに来る」「夫が在宅勤務で使うことが多い」「私が趣味のミシンを使う場所にもしたい」など、できるだけ具体的にイメージすることが大切です。この作業をすることで、必要なテーブルのサイズや機能、素材が自然と見えてきます。「大きい方が便利そう」といった漠然とした理由ではなく、「週末に6人で囲めるように、伸長式が良いかもしれない」というように、具体的な選択肢が浮かび上がってくるはずです。
ダイニングスペースの正確なサイズを測ろう
次に、ダイニングテーブルを置く予定のスペースを正確に測りましょう。「だいたいこのくらいかな?」という目分量は絶対にNGです。メジャーを使って、部屋の縦と横の長さを1cm単位でしっかりと計測してください。窓やドア、収納家具の位置なども書き込んでおくと、より具体的にレイアウトを考えられます。
そして、ここで最も重要なのが「動線」の確保です。動線とは、人が移動するための経路のこと。テーブルを置いた後に、人がスムーズに動けるスペースがなければ、いくら素敵なテーブルでも快適な空間とは言えません。最低限確保したいスペースの目安は以下の通りです。
- 椅子を引いて座るためのスペース:約60cm〜75cm
- テーブルの周りを人が通るためのスペース:約60cm以上
- 椅子に座っている人の後ろを人が通るためのスペース:約90cm〜110cm
例えば、壁際にテーブルを置く場合、壁からテーブルの端まで最低でも75cm程度のスペースがあると、椅子を引いてスムーズに立ち座りができます。さらに、その背後を人が通る可能性があるなら、110cm以上あるとストレスがありません。この「動線スペース」を考慮せずにテーブルのサイズを決めてしまうと、「椅子を引いたら壁にぶつかる」「キッチンへの通り道が狭くて不便」といった問題が起きてしまいます。部屋のサイズから、この動線スペースを差し引いたものが、実際に置けるテーブルの最大サイズだと考えましょう。
将来のライフスタイルの変化も想像してみよう
ダイニングテーブルは、一度購入したら10年、20年と長く使う可能性のある家具です。だからこそ、今現在の暮らしだけでなく、5年後、10年後のライフスタイルの変化も少しだけ想像してみることが大切です。
例えば、今は小さな子どもがいるご家庭なら、数年後には子どもが成長して体も大きくなり、食べる量も増えるでしょう。子どもが宿題や勉強をするスペースとして、より広い天板が必要になるかもしれません。また、いずれ子どもが独立して夫婦2人の生活に戻ることも考えられます。今は夫婦2人暮らしでも、将来的に家族が増える可能性もありますよね。
もちろん、未来のことなので完璧に予測することはできません。しかし、「子どもが大きくなっても使えるように、少しだけゆとりのあるサイズにしておこう」「来客が増えるかもしれないから、伸長式のテーブルを検討しよう」「将来的に引っ越す可能性もあるから、あまり大きすぎないものにしよう」というように、長期的な視点を持つことで、より満足度の高い選択ができます。
ダイニングテーブルの種類とそれぞれの特徴
さあ、現状把握が済んだら、いよいよ具体的にどんなダイニングテーブルがあるのかを見ていきましょう。ダイニングテーブルは、「形」「素材」「機能」の3つの要素で分類できます。それぞれの特徴を知ることで、あなたの理想のテーブルがぐっと見つけやすくなりますよ。
形で選ぶ|定番から個性派まで
テーブルの形は、部屋の印象や使い勝手を大きく左右する重要なポイントです。代表的な4つの形の特徴を比較してみましょう。
長方形(レクタンギュラー)
最も一般的で、製品のバリエーションも豊富なのが長方形のテーブルです。片側を壁につけて配置しやすく、スペースを有効活用できるのが大きなメリット。レストランのテーブルレイアウトのように、たくさんの椅子を効率よく並べることができるため、大人数での使用にも向いています。天板のスペースが広いので、食事の品数が多いご家庭や、テーブルの上で作業をすることが多い方にもぴったりです。一方で、角があるため、小さなお子さんがいるご家庭ではコーナーガードなどの安全対策が必要になる場合もあります。また、席によっては向かい合った人との距離が遠くなり、会話がしにくいと感じることもあるかもしれません。
正方形(スクエア)
正方形のテーブルは、2人〜4人程度の少人数での使用に適しています。向かい合った人との距離が近く、自然と視線が交わるため、コミュニケーションがとりやすいのが魅力です。カフェのようなおしゃれでコンパクトなダイニングスペースを作りたい場合に最適。ただし、大人数で囲むのには向いていません。壁付けすることもできますが、長方形に比べるとスペースの効率は少し落ちるかもしれません。お二人暮らしや、セカンドダイニングとして置くのにおすすめの形です。
円形(ラウンド)
角がない円形のテーブルは、空間に柔らかく優しい印象を与えてくれます。座っている人全員の顔を見渡すことができ、自然と会話が弾むのが最大のメリット。どの位置に座っても中心の料理に手が届きやすく、和やかな雰囲気で食事を楽しめます。また、動線が角で遮られないため、生活動線をスムーズに確保しやすいという利点もあります。ただし、壁にぴったりつけて配置することができないため、部屋の角などのデッドスペースが生まれやすいという側面も。効率的にスペースを使いたい場合には、少し工夫が必要かもしれません。4人以上で使う場合は、中央に大皿料理を置くとスペースが手狭に感じられることもあります。
楕円形(オーバル)
楕円形のテーブルは、長方形の使いやすさと、円形の優しさを良いとこ取りしたような形です。長方形のようにある程度の人数に対応できつつ、角がないため空間に圧迫感を与えず、動線もスムーズです。小さなお子さんがいるご家庭でも、角に頭をぶつける心配が少ないので人気があります。長方形ほどではありませんが、壁付けしても比較的収まりが良いのもポイント。長方形の硬い印象が苦手だけど、円形だとスペース効率が気になる…という方にぴったりの選択肢と言えるでしょう。
素材で選ぶ|印象とメンテナンス性を知ろう
天板の素材は、ダイニングの見た目の印象はもちろん、日々の使い勝手やお手入れの方法に大きく関わってきます。それぞれの素材のメリット・デメリットをしっかり理解して、自分のライフスタイルに合ったものを選びましょう。
無垢材
一本の木から切り出した「無垢材」は、なんといってもその温かみのある風合いと、本物だけが持つ高級感が魅力です。同じ種類の木でも一つとして同じ木目はなく、まさに一点もの。使い込むほどに色合いが深まり、傷やシミさえも家族の歴史として味わいになっていく「経年変化」を楽しめるのが最大の醍醐味です。ただし、天然木であるがゆえに水分や熱、乾燥に弱く、デリケートな一面も。濡れたものを放置すると輪ジミができたり、エアコンの風が直接当たる場所に置くと反りや割れが生じる可能性もあります。美しい状態を保つためには、定期的なオイルメンテナンスなど、少し手間をかけたお手入れが必要です。価格は高価な傾向にあります。
突板(つきいた)
突板とは、木材を薄くスライスしたものを、合板などの基材の表面に貼り付けた素材です。見た目は無垢材と見分けがつきにくいほど自然な木の質感を楽しめるのに、無垢材に比べて価格が手頃で、反りや割れが起こりにくいというメリットがあります。比較的軽量なものが多く、移動させやすいのもポイントです。ただし、表面に貼られているのは薄い木なので、深い傷がつくと下地が見えてしまうことがあります。一度ついてしまった深い傷の修復は難しい場合が多いです。また、無垢材のような劇的な経年変化は期待できません。
メラミン化粧板
デザイン性よりも、とにかく実用性を重視したい!という方におすすめなのがメラミン化粧板です。メラミン樹脂を使用したこの素材は、熱、傷、汚れに非常に強く、耐久性が高いのが特徴です。熱いお鍋をうっかり置いてしまったり、子どもがフォークで叩いてしまったりしても、傷がつきにくいので安心。汚れても水拭きや中性洗剤でサッと拭き取れるので、お手入れは非常に簡単です。木目調や石目調、単色などデザインのバリエーションも豊富。ただし、無垢材や突板のような立体的な木の質感はなく、少し人工的な印象を受けるかもしれません。
セラミック
近年、非常に人気が高まっているのがセラミック素材のテーブルです。焼き物の一種であるセラミックは、熱、傷、汚れに対する耐性が非常に高く、メラミン化粧板をさらに上回るほどの強度を誇ります。熱々のフライパンを直接置いても変色せず、ナイフで食材を切っても傷がつきにくいという驚きのタフさ。高級感のあるモダンな雰囲気を演出できるのも魅力です。しかし、その分価格は非常に高価。また、素材自体がとても重いため、一度設置すると移動させるのは困難です。食器などを置くときに「カツン」という硬質な音が響くので、人によっては気になるかもしれません。
ガラス
ガラス天板のテーブルは、圧迫感がなく、部屋を広く見せてくれる効果があります。光を通すため、ダイニング空間が明るく、洗練されたスタイリッシュな印象になります。床に敷いたお気に入りのラグを見せたい場合などにも最適です。デメリットとしては、指紋や手垢、ホコリが目立ちやすい点が挙げられます。食事のたびに拭き掃除が必要になるかもしれません。また、食器を置くときの音が気になるという声もよく聞かれます。強化ガラスが使われていることがほとんどですが、物を落としたり強い衝撃を与えたりすると割れてしまうリスクもゼロではありません。
機能で選ぶ|暮らしを便利にするアイデア
基本的な形や素材以外にも、特別な機能を持ったテーブルがあります。ライフスタイルによっては、こうした機能性テーブルが暮らしをぐっと快適にしてくれるかもしれません。
伸長式テーブル
「普段はコンパクトに使いたいけど、来客時には広くしたい」という願いを叶えてくれるのが伸長式テーブルです。天板の一部を引き出したり、折りたたまれた天板を広げたりすることで、簡単にサイズを変えることができます。伸長の方式には、天板の中央が分かれて中から追加の天板が出てくる「バタフライ式」や、天板の片側を引き出して下に収納されている天板をはめ込む「ドローリーフ式」など、様々なタイプがあります。スペースを有効活用したい都市部の住宅などで特に人気があります。ただし、通常のテーブルに比べて構造が複雑になるため、価格が高くなる傾向があり、デザインの選択肢も限られる場合があります。
昇降式テーブル
その名の通り、テーブルの高さを自由に変えられるのが昇降式テーブルです。高めに設定すればダイニングテーブルとして、低くすればソファの前に置くリビングテーブル(センターテーブル)として、1台で2役をこなせます。限られたスペースを有効活用したい方や、ソファに座って食事やパソコン作業をしたいという方にぴったりです。ガス圧式や手動式など、昇降の方法は様々。こちらも特殊な機能を持つ分、価格帯はやや高めで、脚部のデザインに特徴があるものが多くなります。
収納付きテーブル
天板の下に引き出しや棚が付いているタイプのテーブルです。カトラリーやランチョンマット、コースターといった食事に使うものを収納しておけば、食事の準備がスムーズになります。また、子どもの勉強道具やリモコン、読みかけの雑誌など、テーブルの上が散らかる原因になりがちな細々としたものをサッと片付けられるので、いつでもスッキリとしたダイニングを保ちやすいのが魅力です。ただし、引き出しや棚がある分、椅子に座ったときに足元のスペースが少し窮屈に感じられることもあるので、購入前に座り心地を確認することをおすすめします。
最適なダイニングテーブルのサイズの選び方
ダイニングテーブル選びで最も多くの人が悩むのが「サイズ」ではないでしょうか。ここでは、人数や動線を考慮した最適なサイズの考え方を、具体的な数字を交えて詳しく解説します。
人数別の最適なテーブルサイズ
快適に食事をするために、1人あたりに必要とされるスペースは、一般的に「幅60cm × 奥行40cm」と言われています。この基本のサイズを頭に入れておくと、人数に合ったテーブルの大きさがイメージしやすくなります。
もちろん、これはあくまで最低限の目安です。ゆったりと使いたい場合や、大皿料理をたくさん並べることが多いご家庭では、これよりも一回り大きいサイズを検討すると良いでしょう。特に奥行きは、80cm以上あると、向かい合った人の間にも料理を置くスペースが生まれるのでおすすめです。
人数別のテーブルサイズの目安を、代表的な長方形と円形でまとめてみました。
| 人数 | 長方形の目安サイズ | 円形の目安サイズ |
| 2人用 | 幅80cm × 奥行80cm | 直径90cm |
| 4人用 | 幅120cm〜140cm × 奥行80cm | 直径100cm〜120cm |
| 6人用 | 幅160cm〜180cm × 奥行85cm | 直径130cm以上 |
4人家族で長方形のテーブルを使う場合、幅120cmだと少しコンパクト、幅140cmあるとゆったりと使える、といった感覚です。円形テーブルの場合、直径が大きくなるほど中央のスペースが広くなるため、大きいサイズの方が使い勝手が良いと感じることが多いかもしれません。
快適な動線を確保するためのスペース
最初のステップでも触れましたが、「動線」は快適なダイニング空間を作る上で非常に重要なので、もう一度おさらいしましょう。どんなに素敵なテーブルも、周りが狭くて動きにくかったら魅力は半減してしまいます。
お部屋の広さを測ったら、まずテーブルと壁、あるいは他の家具との間に、人がスムーズに通れるだけの通路(動線)を確保することを考えます。具体的な目安は以下の通りです。
- 椅子を引くだけのスペース:約60cm〜75cm
椅子に座ったり、立ったりするために最低限必要なスペースです。このスペースがないと、毎回椅子を窮屈に動かさなければならず、ストレスになります。 - 人が一人通るためのスペース:約60cm
テーブルの横をスムーズに通り抜けるために必要な幅です。キッチンとダイニングの間など、頻繁に通る場所では特に重要です。 - 座っている人の後ろを人が通るスペース:約90cm〜110cm
誰かが椅子に座っている状態で、その後ろを別の人が通り抜ける場合に必要なスペースです。これが最もゆとりが必要な動線で、110cmほど確保できていると、お互いに体を避けたりすることなくスムーズに移動できます。
この動線スペースを考慮して、部屋の寸法から逆算することで、設置可能なテーブルの最大サイズがわかります。例えば、幅360cmの壁から壁の間にテーブルを置く場合を考えてみましょう。両側に「座っている人の後ろを人が通る」ことを想定するなら、動線として「110cm × 2 = 220cm」が必要です。すると、置けるテーブルの幅は「360cm – 220cm = 140cm」が最大、ということになります。
テーブルの高さと椅子の座面の高さのバランス
見落としがちですが、食事や作業のしやすさに直結するのが、テーブルの天板の高さと、合わせる椅子の座面の高さのバランスです。このバランスが悪いと、なんだか食事がしにくかったり、肩が凝ったりする原因にもなります。
このバランスを示す指標として「差尺(さじゃく)」という言葉があります。これは、テーブルの天板の高さから椅子の座面の高さを引いた数値のこと。この差尺が、一般的に25cm〜30cmであるのが理想的とされています。
例えば、高さ72cmのテーブルを使う場合、差尺を27cmとすると、適切な椅子の座面高は「72cm – 27cm = 45cm」となります。日本のダイニングテーブルは高さ70cm〜72cm、椅子は座面高42cm〜45cm程度のものが多いので、だいたいこの範囲に収まることがほとんどです。
ただし、これはあくまで一般的な目安。座高の高さや腕の長さなど、個人の体格によって快適な差尺は微妙に異なります。小柄な方なら25cmに近い方がしっくりくるかもしれませんし、大柄な方なら30cmに近い方が楽だと感じるかもしれません。可能であれば、実際に家具店などで色々な高さのテーブルと椅子に座ってみて、自分にとって最も自然で楽な姿勢がとれる差尺を見つけるのが一番です。その際、靴を脱いで、普段家で過ごす状態に近い形で試すのがポイントですよ。
ダイニングテーブルと椅子の組み合わせ方
テーブル本体が決まったら、次は相棒となる椅子選びです。テーブルと椅子は一心同体。この組み合わせ次第で、ダイニングの印象も座り心地も大きく変わります。
セットで買うか、バラバラで買うか?
ダイニングテーブルと椅子を購入する方法は、大きく分けて「セットで買う」か「バラバラに選んで買う」かの2通りがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分に合った方法を選びましょう。
セット購入の最大のメリットは、何と言っても「統一感」と「手軽さ」です。同じシリーズでデザインされているため、テーブルと椅子のデザインや色合いにまとまりがあり、簡単におしゃれな空間を作ることができます。また、前述した「差尺」も適切に設計されていることがほとんどなので、高さのバランスで悩む必要もありません。コーディネートに自信がない方や、選ぶ時間を節約したい方にはセット購入がおすすめです。デメリットとしては、良くも悪くも無難なコーディネートになりがちで、個性を出しにくい点が挙げられます。
一方、バラバラに購入するメリットは、「自分だけのオリジナルの組み合わせを楽しめる」ことです。テーブルはシンプルにして、椅子で色やデザインを遊んでみたり、家族それぞれが自分の座りやすいお気に入りの一脚を選んだりと、コーディネートの自由度は無限大です。座り心地にとことんこだわりたい方も、様々な椅子を試して選べるバラバラ購入が向いています。ただし、デザインや素材、色のバランスを考える必要があり、コーディネートの難易度は上がります。また、テーブルと椅子の高さのバランスを自分でしっかり確認しないと、使いにくい組み合わせになってしまうリスクもあります。
おしゃれに見せるコーディネートのコツ
バラバラに選ぶのは難しそう…と感じるかもしれませんが、いくつかのコツを押さえれば、誰でも素敵にコーディネートすることができます。初心者でも挑戦しやすいポイントをご紹介します。
素材感を合わせる
最も簡単で失敗が少ないのが、素材感や色味を合わせる方法です。例えば、テーブルの脚が木製なら椅子の脚も同じような色味の木製に、テーブルの脚がスチール製なら椅子の脚もスチール製に、といった具合です。天板と座面の色を合わせるのも良いでしょう。全体に使われている素材や色のトーンをリンクさせることで、異なるデザインのものを組み合わせても、不思議とまとまりのある空間になります。
デザインのテイストを統一する
「北欧ナチュラル」「インダストリアル」「ミッドセンチュリーモダン」など、目指したいインテリアのテイストを一つ決めて、そのテイストに合ったテーブルと椅子を選ぶ方法です。例えば、北欧ナチュラルなら、明るい色の木材を使ったシンプルなテーブルに、丸みのあるデザインの椅子やファブリック座面の椅子を合わせる、といったイメージです。テイストという共通項でアイテムを選ぶことで、洗練された印象になります。
あえて違う椅子を組み合わせる(上級編)
カフェやインテリア雑誌でよく見かける、あえてデザインも色もバラバラの椅子を組み合わせる上級テクニックです。一見難しそうですが、「木製という素材だけは統一する」「黒、白、グレーの無彩色でまとめる」「同じデザイナーの違うシリーズの椅子で揃える」など、どこか一つに共通点を持たせるのが失敗しないコツです。全てをバラバラにするのではなく、例えば4脚のうち2脚だけ違うデザインにしてみる、といった始め方なら挑戦しやすいかもしれません。遊び心あふれる、個性的なダイニングが生まれます。
ベンチタイプの魅力と注意点
椅子の選択肢の一つとして、近年人気なのが「ベンチ」です。片側をチェア、もう片側をベンチにするスタイルは、おしゃれなだけでなく実用的なメリットもたくさんあります。
ベンチの魅力は、なんといってもその「柔軟性」です。椅子のように一人分のスペースが決まっていないので、子どもなら3人、大人でも詰めて座れば来客時などに対応しやすくなります。また、背もたれがない分、空間に圧迫感を与えず、ダイニングをスッキリと広く見せる効果も。使わないときはテーブルの下にすっぽり収納できることが多いのも嬉しいポイントです。
一方で、注意点もあります。背もたれがないため、長時間座ってくつろぐのにはあまり向いていません。食事の後もダイニングでゆっくりお茶を飲んだり、読書をしたりしたいという方は、背もたれ付きのソファダイニングなどを検討するか、壁際にベンチを置いてクッションを背もたれ代わりにするなどの工夫が必要です。また、隣の人との距離が近くなるので、パーソナルスペースを確保したい方には不向きかもしれません。
ダイニングテーブルを長く愛用するためのお手入れ方法
お気に入りのダイニングテーブルが見つかったら、ぜひ大切に長く使いたいものですよね。素材に合った適切なお手入れをすることで、テーブルは美しさを保ち、より愛着の湧く存在になっていきます。
素材別メンテナンスの基本
素材によってお手入れの方法は全く異なります。間違ったお手入れは逆にテーブルを傷めてしまうこともあるので、基本をしっかり押さえておきましょう。
- 無垢材(オイル仕上げ)
普段のお手入れは、基本的に乾拭きです。水拭きをする場合は、布をこれ以上ないくらい固く絞ってから。表面のオイルが水分や汚れから木を守ってくれますが、万能ではありません。半年に1回〜1年に1回程度、専用のメンテナンスオイルを塗り込むことで、木の乾燥を防ぎ、しっとりとした風合いが蘇ります。 - 無垢材(ウレタン塗装)
表面が樹脂の膜でコーティングされているため、オイル仕上げに比べて水や汚れに強いのが特徴です。普段は乾拭きか、固く絞った布巾での水拭きで十分です。ただし、コーティングを傷つけないよう、化学雑巾や目の粗い布の使用は避けましょう。 - 突板
多くはウレタン塗装が施されているため、お手入れ方法はウレタン塗装の無垢材と同様です。表面の薄い木が剥がれないよう、ゴシゴシと強く擦るのは避けましょう。 - メラミン化粧板・セラミック
非常にお手入れが楽な素材です。水拭きはもちろん、汚れがひどい場合は薄めた中性洗剤を使って拭き取ることもできます。洗剤を使った後は、必ずきれいな水で拭き取り、最後に乾拭きで仕上げましょう。 - ガラス
水拭きだけだと拭き跡が残りやすいので、市販のガラスクリーナーを使うのがおすすめです。柔らかい布で優しく拭き上げましょう。
やってはいけないNGなお手入れ
良かれと思ってやったことが、実はテーブルを傷める原因になっていることも。以下の行為はどの素材のテーブルでも避けるようにしましょう。
- 熱い鍋やヤカンを直接置く
輪ジミや変色、塗装の傷みの原因になります。必ず鍋敷きを使いましょう。セラミックテーブルは熱に強いですが、それでも習慣にしておくと安心です。 - 濡れたコップや食器を長時間放置する
特に無垢材は水分を吸ってしまい、輪ジミができやすいです。食事の際はコースターやランチョンマットを活用しましょう。 - テーブルの上で直接字を書く
ボールペンの跡などが天板に凹みとして残ってしまいます。必ず下敷きを使いましょう。 - アルコール除菌スプレーなどを直接吹きかける
特にウレタン塗装やオイル仕上げのテーブルは、塗装が剥げたり変質したりする可能性があります。除菌したい場合は、まず目立たないところで試すか、テーブルの取扱説明書を確認しましょう。基本は固く絞った布巾での水拭きが安全です。
傷や汚れがついてしまった時の対処法
どんなに気をつけていても、うっかり傷や汚れがついてしまうことはあります。そんな時のための、基本的な応急処置をご紹介します。ただし、これはあくまで一般的な対処法です。作業を行う前には、必ずお使いのテーブルの取扱説明書を確認するか、購入した店舗に相談するのが最も確実です。
オイル仕上げの無垢材についた軽い傷やへこみの場合、細かい目のサンドペーパーで木目に沿って優しく研磨し、その後メンテナンスオイルを塗り込むことで、目立たなくなることがあります。輪ジミもこの方法で改善される場合があります。ウレタン塗装の場合は表面のコーティングを修復する必要があるため、自分で修復するのは難しく、専門の業者に相談するのが無難です。
いずれの場合も、自己判断で対処するとかえって状態を悪化させてしまう可能性もあります。大切なテーブルを長く使うためにも、困ったときにはプロに相談することをためらわないでくださいね。
まとめ|あなたにとって最高のダイニングテーブルを見つけるために
ここまで、ダイニングテーブルを選ぶための様々なステップや知識についてお話ししてきました。たくさんの情報があって少し疲れてしまったかもしれませんが、大切なポイントを振り返ってみましょう。
ダイニングテーブル選びは、自分や家族の「暮らし」そのものと向き合う作業です。まずは、誰が、いつ、何のために使うのかをじっくりと考え、ダイニングスペースのサイズを正確に測ることから始めましょう。そして、形、素材、機能、それぞれの特徴を理解し、自分のライフスタイルや目指すお部屋のイメージに合ったものを選んでいきます。サイズや高さのバランス、動線の確保も忘れてはいけない重要なポイントです。
完璧なテーブルというものは存在しません。ある人にとっては最高のテーブルが、別の人にとっては使いにくいこともあります。大切なのは、あなた自身の暮らしの軸をしっかりと持ち、何を優先したいのかを明確にすることです。デザイン、機能性、メンテナンスのしやすさ、予算…すべての希望を100%満たすのは難しいかもしれませんが、優先順位をつけることで、後悔のない、納得のいく選択ができるはずです。
この記事が、あなたがこれから長い時間を共に過ごす、最高のパートナー(ダイニングテーブル)と出会うための一助となれば、これほど嬉しいことはありません。ぜひ、楽しみながら、あなただけの特別な一台を見つけてください。


